フィンユール NV53の張替

三連休最終日は秋晴れのとても気持ちの良い1日でした。皆さんは充実した連休になりましたでしょうか。日に日に寒くなり店内も肌寒かったので、ラビーダではこの連休中は薪ストーブを焚いていました。皆さまも季節の変わり目の体調管理には十分にお気をつけくださいませ。

 

さて、先日貴重な椅子の張替に携わらせていただきました。

今回のご依頼品はフィンユールのNV-53です。

 

before

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世界一美しい肘掛の名称であるNV-45に続く、名作としてNV-53も世界的に認知されています。

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本当に美しい椅子はバックスタイルも素敵なんです。

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今回のNV53はNiels Vodder工房製作のオリジナル品です。こちらの椅子がデザインされたのが1953年。家具職人の名工のニールスボッダーが手がけたオリジナルモデルは、そのディテールワークや材料の厳選から見ても特に一目置かれています。ニールスボッダー工房が廃業し、そのライセンスを取得した工房が時代ごとに変わりながら現在も製作しております。現在では、60年前より格段と機械の技術が向上しましたが、それゆえに手作業で仕上げたオリジナルの細かなディテールワークとは似て非なるものであるのが現状です。因みにNV-53のNVはニールスボッダーの略です。

 

今回その貴重な椅子をラビーダと十年来のお客様であるM様より、木部のメンテナンスを承りました。

本体のNV53は東京のビンテージショップのKAMADA様が厳選した一品。本体の張替はラビーダと長い付き合いになるLeprahaun chair hütte様にKAMADA様からご依頼いただきました。普段は見えない内部構造や生地や素材の事など、今回のNV-53も記載しているので是非ご覧になってみてください。

 

そして、張替が完了したものがこちらになります。

 

After

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以前の印象よりさらに優しく品のあるものに仕上がりました。

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生地にはM様がご自身でご用意したロロピアーナのリネン50%+アルパカ50%の生地。座面のクッションには異なる色味の生地を使用しました。

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60年前に作られた本物の家具を扱う事はいつも以上に気力と集中力を要します。しかし、この様なものに触れる事で技術の進歩や知識の向上につながると思います。

現在はデンマーク家具の市場価格も年々上がり、こう言った本物の家具に触れる機会もどんどん減ってきてしまっています。そのなかでこの様にラビーダを想い、ご依頼していただけることはとてもありがたい限りです。スタッフ共々、日々精進していこうと思います。

 

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M様 今回もラビーダにご依頼いただきありがとうございました。納品できる日を楽しみにしております。

 

 

家具や家のこと。今抱えている不安や疑問などありましたら、まずはラビーダまでお気軽にお問い合わせください。お待ちしております。

 

 

saku