大学で機械科を選んだのは、機械設計の仕事をしていた父の影響ですが、私は、工業系でも意匠に興味がありました。といっても、子どもの頃はバリバリのスポーツ少年!特に、小学1年から大学まで続けた剣道は夢中でとりくみました。武道を活かし警官になりたいと思ったくらいでしたが、全国大会に出場し、上には上がいると痛感。20歳でその夢はついえました!この頃を、自分史上の「激動期」と呼んでいます(笑)。
ラ・ビーダの一員になって、謎は解けました。ラ・ビーダでは、ただ図面をひくことが設計ではなく、また家を「建てる」のではなく、一言でいえば、お客様の生活を造ることが仕事です。そこには長い間、社長が家具を通して見つめてきた「本物の生活」に対する蓄積があります。例えば、あるプランで、「窓の切り方は、それでいいの?」というんです。家全体のデザインは整っていても、「住む人の心地よさは内側。生活の空間から窓を切るべきだ」というんです。「なぜ家をつくるのか」という点から考え直せば当たり前ですが、メーカーは意外にそこに気づかない。家具と空間の関係もそう。外からも、内からも考えを及ぼして、最もいい接点を見つける.それがラ・ビーダの家づくりの基本です。
ラ・ビーダ、そして私がめざすのは、「つくる人」「使う人」の双方から、その時その状況で一番適した答えを導き出すことです。そして、答えはひとつじゃない。家具を置く場所ひとつにも根拠があり、おすすめする理由がある。ラ・ビーダは、生活そのもの。そう、私は考えています。