日本画制作デスクのオーダー

こんにちは、長谷川です。

今日ご紹介するのは、伊藤さんが設計した日本画を描くための製作デスクです。

 

【現調時】

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今回ご注文をいただいたH様は、実は有名な日本画の先生です。

 

「鉛筆デッサンで下書きを描くときは天板を傾斜させたい」「絵の具で着彩するときは天板を水平にしたい」というオーダーをいただきました。

 

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棚には沢山の筆や岩絵の具が並んでいます。

 

それまで使っていたデスクの高さがあわず、日本画を製作中に腰を痛めてしまったというH様。

H様が腰痛をご相談したご友人の方が、たまたまラビーダのお客様でした。そのご縁で、H様がお店にご来店いただきご相談を受けたことが始まりでした。

 

オーダーメイドの家具製作を得意にしているラビーダ。まずは現状のデスクの問題点を調査するためにご自宅にお邪魔させていただき現調させていただきました。

 

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絵を描くときの照明も、間に合わせの物を使用していたというH様。

 

照明のコーディネートもしてほしいとのこと。

天板の色は、製作の際に色のイメージが天板の色に引っ張られて影響が出てしまうため、無彩色が良いとのことでした。

 

【完成品】

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テーブルは汚れに強いリノリウム

 

天然の樹脂にコルク材や顔料を混ぜて作られる、天然素材です。

土に埋めてもバクテリアが分解できることから、非常に自然に優しく、かつ衛生的でもあり、様々な場所で活用されています。

沢山の色のある中から、H様は黒色をお選びになりました。

 

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天板が傾斜する作りになっています。

 

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傾斜させる天板は、いつもお世話になっているソエタクラフトさんと一緒に相談しながらたどり着いた形状です。

 

スムーズに天板を傾斜させる仕組みのカラクリができ、満足な仕上がりとなりました。

 

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天板は非常に高い角度まで傾斜します。

 

メンテナンスや、分解のための形状です。

今回設置する場所は住宅の二階。大きなデスクは細い階段と通路が通らないという問題点がありました。そのため、分解して運搬でき、部屋で組み立てられるように設計させていただきました。

 

【納品時】

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無事、H様のアトリエに納品することができました。

サイズ感にもご満足いただけたようで、これからもバリバリ製作意欲を燃やせそうとのことです。

 

絵を描くときの照明器具は、三崎さん岡田さんによってセレクトされました。

絵を描くときに充分に明るく、正しい発色になるような、LEDの照明を提案させていただきました。

 

H様、この度は貴重なご依頼、ありがとうございました。

今後もこの製作台で素敵な作品、沢山生み出していただければなにより嬉しいです。

H様の次の展覧会は六本木とのこと。今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。

 

 

長谷川