こんにちは長谷川です。
先日お伝えした漆の家具が、完成いたしました!
O様邸の空間を引き締める、漆の家具や建具。塗りの具合で、空気感が変わってくるので仕上がりには緊張が走ります。
今回、漆を塗っていただいたのは、磐梯町で工房を構える村上修一さん。
会津、郡山、いわき、東京で作品を数多く発表している、実力派の作家さんです。
今回の漆の仕上がりに、満面の笑みの村上さん。
ほっと安心いたしました。
今回O様邸のために塗っていただいた漆の家具。
鏡の縁とaチェアです。
O様邸は、これだけではなく階段手摺や面台、建具の引手などあらゆるところで漆のアクセントを効かせました。
漆の鏡がO様邸に取り付けられました。
漆は木目を際立たせ、瑞々しく潤いのある表情をつくってくれます。
「潤い(うるおい)」「麗しい(うるわしい)」などの言葉が「漆(うるし)」の語源になっていると言います。
漆で仕上げられた、二階の笠木(かさぎ)
漆で仕上げられた手すり。
漆で仕上げられた、建具の引手。
ダイニングセット一式も漆で仕上げられています。
漆はうるしの木の樹液を利用して、作られる塗料です。
自然と人が調和して、よりよい未来をつくる。
私たちラビーダが、仕事を通じて目指している「三方よし」の考えです。
福島県に古くから伝わる伝統技術の漆塗りは、そんな自然と人が調和した、美しい暮らしのモデルケースとも言えます。
漆の木を専用の鉋(かんな)で傷つけると、じわっと樹液が溢れてきます。
村上さんは、自身で漆の樹液を集める「漆掻き」からされている職人さんです。
「自然があるからこそ、人間が生かされていて、自分の未来がある」という村上さんの言葉には無理が無く、よりよい未来を目指すパートナーとして一緒に頑張って行きたいと思わせてくれます。
一本の漆の木からは、牛乳一本分程度の樹液しかとれません。さらにこの貴重な樹液は水分をとばされ、本当にごくごく僅かの量の漆になります。
漆掻きは体力も時間も要する重労働だと村上さんは言います。
そのため、日本産の漆は高級品となってしまい、日本で流通する漆は安価な中国産の漆がほとんどとなってしまいました。
自身で漆掻きをすることで、村上さんは「会津産の漆」をもっと身近に使えるように努力していきたいと話しています。
そんな村上さんに塗っていただいたO様邸の家具や建具は、100%会津産の漆で塗っています。
O様邸はオープンハウスも予定していますので、是非たくさんの方に、実際にご覧になっていただければと思います。
長谷川
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