こんにちは、長谷川です。
家具屋のラビーダとして、一番心躍る仕事は、家具のトータルコーディネートです。
住宅一軒分の家具を、間取りやお客様の好みを読み取って、最適なものを提案することは、正解がないからこそ難しくもあり楽しい仕事です。
S様邸のトータルコーディネートは、既成の家具を配置するだけでなく、オーダーメイドで家具を製作することで、よりお客様の理想の暮らしを形作れたと思います。
家の中心にはやっぱりダイニングテーブルです。
165cm幅という、aテーブルの中では最大のサイズのものを選ぶことで、Lチェアが6脚も収まり、最小スペースで最大限の使いやすさを実現しています。
リビングには剣持ソファの2Pとナナディッツェルのイージーチェアを、同じ張り地に張り替え空間に統一感を持たせました。
座面が浮いているソファは、部屋が広く見えるという視覚効果もあります。
リビングのテレビ台はオーダーメイド。テレビの大きさや周辺機器から、もっとも最適なテレビ台の形をデザインしています。
和室には一回り小さな同タイプのテレビ台。
AVデッキが隙間なく収まっていることと、畳をいためない脚部の構造が注目ポイントです。
こちらの本棚も同様に畳を傷めにくいデザインになっております。
花台としてさりげなく置かれている小さなテーブルは、3個で1セットのネストテーブルです。
床の間として奥まっているスペースにデスクを、とのご要望でしたので特殊な空間にあわせて特別なデスクもあつらえました。デスクに合わせる椅子も、畳を傷めにくい構造の椅子です。
張り地はソファと同じ生地に張り替えることで、来客時のリビングでの使用にも活躍するはずです。
階段の前の電話台も動線を邪魔せず、モデム等のネット環境のための機器がキレイに収まるようデザインされています。
生活空間に不要なケーブルを見えなくするということは、現代的な暮らしを美しく保つために大切なことです。
洗面台脇の化粧台です。デッドスペースになりがちなブレーカーの下の空間にぴたりと収まるように設計された化粧台は、かさばりがちな化粧品を全て収納できるよう考えられた造りになっています。
二階のサニタリーでは、家事動線を考え、アイロン台を兼ねた作業台をデザインしました。
アイロンやアイロン台、洗濯バサミやハンガー等必要なものがすべてきちんと収納されています。
子供部屋の家具も、部屋のサイズにあわせて家具をデザインしました。
デスクは北海道産のミズナラ材でも、もっとも品質の高いと言われる小樽オークを使用しているため、エディションナンバー入りです。S様邸では、aテーブルとデスク3台を小樽オークで製作しました。ナンバーは011〜014です。
子供部屋のテレビ台もキレイに収まりました。こぶりで可愛らしいデザインです。
主寝室にも小振りなデスクを。ベッドサイドのナイトテーブルはラビーダで定番のデザインです。
天板にレザーが貼られているため、鍵や眼鏡などの堅いものが家具を傷つけることを防いでいます。
ベッドはもちろんヒュスラーネスト社のマットレスにイワタ社の敷きパッドをセレクトしました。
主寝室のテレビ台はやや大きめサイズ。テレビの向きを傾けても安定するよう、余裕のあるサイズで設計しています。
クローゼットには、ラビーダで定番の桐チェストを。S様は和服をお召しになるので、総桐のチェストは防虫防カビ効果が高く、和服の保管に最適です。
実はこの桐チェストの上部は、後から製作しました。定番の桐チェストの収納量だけでは足りなかったため、上部にピタリと収まるよう新たに設計したものです。
寸分違わぬサイズで、既存のチェストと組合わさりました。
扉の木目は当然のように通っているのですが、こういった心遣いは本当に職人さんの技術あってのことです。桐は家具に使用される木材の中では極端に柔らかく、桐の家具は桐専門の職人が製作しています。ラビーダの家具作り、家作りには多くの職人の方とのコラボレーションから生み出されています。たくさんの方が関わり、たくさんの素材を適材適所に使用しながら、全体の印象を一つに調和させてデザインしていくことがラビーダの仕事です。家具のトータルコーディネートではそういった家具の後ろ側にいる職人や素材までをも含めてデザインをしています。
S様、この度は本当に素敵な機会をありがとうございました。
また、S様をご紹介してくださった見附のA様、いつも気にかけていただきありがとうございます。
これからもお客様のご期待に添えるよう、誠心誠意仕事に励んでいきたいと思います。
長谷川
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