とうとう八月に入り、日々暑さが厳しくなってきましたが皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
さて今回はネストテーブルとスツールをリペア&メンテナンスいたしました。
まずはネストテーブルから紹介します。
before
このネストテーブルは13年ほど前にラビーダでご購入頂いたものです。
デンマークのビンテージ品。素材は天板がチークの突き板でその他はチークの無垢材で作られています。
[現状]
・天板面の油分が抜け、所々輪染みがついていました。
・一番大きいテーブルは脚のぐらつきがありました。
before(大)
after(大)
before(中)
after(中)
before(小)
after(小)
通常リペアをするときには大きく分けて3工程の作業があります
①表面の塗装と汚れの除去
②木部のサンディング
③再塗装
になります。
基本はどのような木製家具でも木部を削ります。よって天板の構造によっては素人が良かれと思って手を加えて事が傷口を広げることもあるのです。
それを的確に判断するのにとても大事なことは素材の構造についてです。
家具の素材は大きく分けると2種類があります。
①無垢材と呼ばれる丸太から切り出した木材。
②突き板(フラッシュ構造)と呼ばれる無垢材を薄くスライスしてベニヤ板の表面に貼付けたもの。
無垢材は削っても問題はありませんが、突き板は貼付けた無垢材の厚みが0.2~0.3mm程しか無いのでほぼ素人が削る事は不可能です。
今回のネストテーブルの天板は突き板でした。突き板の場合は機械を使うことが出来ないので、自分の手の感覚のみを頼りに少しづつ削っていき輪染みを薄くしていきます。気を抜くと下地が出てしまうのでとても神経を使う作業なんです。
before
after
そしてもう一つも同時期に買われたオーレ・ヴァンシャーのコロニアルスツールです。
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[現状]
・木部の状態は良好
・クッション部のレザーがだいぶ乾燥していました。
after
乾燥していた革にはレザー用オイルを下地に吸わせ、表面にはオレンジなどの天然素材を主原料にしたワックスで仕上げ直しました。
家具のメンテナンスや修理には知識と技術が必要です。現在お持ち家具の事で分からないこと等あればまずはお気軽にお問い合わせ下さいませ。
Y様ありがとうございました。
saku
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