よい家具とよい住宅は分けて考えることはできません。
Lチェアの座面に置かれた10年以上前の雑誌。
建築家・中村好文と考える家具特集が掲載された芸術新潮2002年12月号の記事がとても興味深かったのでご紹介させていただければと思います。
— 「家」という容器は、そこで使われるにふさわしい「家具」が入って初めて「住宅」になるのです。
— 住宅に夢中になりはじめた頃から、家具というものが住宅にとって特別に重要な役割を演ずるものだと気付いていました。古今東西の名作といわれる住宅には、その住宅にいかにもふさわしい家具が、いかにもその住宅にふさわしく配されています。住まいと暮らしに等分の興味と関心があれば、そこで使われる家具にもごく自然に視線と意識が向かうものです。
— そこに住む人たちの日々を文字通り「身近に支える」家具にもきめ細かな気配りをするようにしています。そうでなければ、心身共に豊かに暮らせる頼りがいのある住宅にはならないからです。
(本分より抜粋)
住宅と家具を切り離せないものとして考えている、建築家の中村好文氏。
ラビーダの家具の考え方の根底には、中村氏の考えに対する深い共感があります。
(ラビーダの初期の家の何軒かは中村氏に設計をお願いしました。)
家具から考える住宅造りをラビーダが始めて10年以上が経ちました。
多くの経験を積むことによって、ますます中村氏の言葉の意味が身にしみて感じられます。
どんな住宅にも、その住宅にふさわしい家具は必ずあります。
そのふさわしい家具を見極め、配置し、製作していくことが家具屋の本分でありラビーダの使命だと考えています。
これからの日本での豊かな人生、幸せな人生のための家具と家が融合した住まいが普通になっていけばいいなと思います。
長谷川
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