こんにちは、長谷川です。
最近めっきり気温が低くなってきましたね。
本格的な寒さの前に、I 様邸のストーブの火入れ式に同行させていただきました。
薪ストーブは、新品を初めて使用する場合、慣らし運転(慣らし焚き)というものが必要となります。
焚きはじめの数回は、ストーブと煙突に塗られている錆び止めオイルや塗料から煙やにおいが発生しますので、窓をあけ換気をして焚きはじめます。本体の鉄も冷えきっていますので、いきなり高温にあげてしまいますと故障の恐れがでてしまします。
慣らし運転の一回目は、ラビーダでは必ずお客様のところへ出向き、ストーブの使い方の説明とあわせて行っております。
火を入れる前に、右手前の火力調整レバーを手前に引いて全開にします。
煙突の調整レバーも全開に解放します。
灰受けトレイも確認します。
灰受けトレイに灰が溜まったら、蓋をかぶせて捨てます。灰はなかなか冷めにくいため、いったんバケツなどに移して1日〜2日程冷ましてから捨ててください。畑にまけば肥料になるという活用法もあります。
灰受けトレイは使用時はきちんと閉まっていることをご確認ください。ストーブ下部から大量の空気が入ってしまい、火が強くなりすぎる原因になります。
ストーブの内部に、薪を置く「置き床」をつくることも安定した燃焼に効果的です。
事前にお客様とシュミレーションしておきます。
先が平になった火搔き棒で灰をつぶすようにならしてあげると上手な置き床が作れます。
灰で作る置き床の高さは、だいたいこのくらい。アンダイアンと呼ばれる、薪を支えるバーのようなストッパーより高くならないぐらいが目安となります。灰が溜まりすぎたら適量になるように調整してあげてください。
今回は慣らし運転なので、人工薪のエコログを使用します。天然薪と比較すると乾燥具合が安定しているので、失敗が少なくなります。
まずは焚き付けを炉のなかに並べていきます。ある程度空気の通り道を確保するよう配置することがコツです。
焚き火をするときによく燃えるように木を並べる感じです。
焚き付けの上に薪を並べます。
薪と薪の間にも焚き付けを詰めます。
その上にさらに薪を積みます。井桁になるように、キャンプファイヤーのようなイメージで薪を積むと火の付きが良いです。
焚き付けと薪を積み終わり、この状態から火をつけますが、その前に簡易的な火入れ式を行います。
塩と水を用意します。
ストーブに水と塩を並べ、簡単な祭壇を作ります。
二礼二拍手で火の神様に、火災厄よけをお祈りします。少し形式的ですが、こういった儀式は火の用心を心がける意識付けに非常に効果的です。地鎮祭もそうですが、日本には八百万の神様がいますので、祈っておくにこしたことはありません。
お祈りを済ませ、とうとう着火です。
使用する着火材はファイヤーサイド社の固形のものを使います。
直接ライターで火をつけてしまいます。
火がついたらフロントドアを閉めます。
火がついてからの薪の様子を見たり、調整したりはトップドアを使用してください。
燃焼中にフロントドアを開閉することは危険ですのでお控えくださいませ。
温度がおおよそ250℃を超え、薪全体に炎が回ったらば、ストーブ本体の左側にあるレバーを使用してダンパーという本体内部の蓋を閉めます。
燃えが悪いときは火搔き棒で空気の通り道を造ったり、薪を細かく割ったりします。
薪ストーブ使い方BOOKのほうにもイラストで説明していますのでご参照ください。
火のある生活はやっぱり良いですね。炎を見ていると、本能に訴えかける何かを感じます。
長谷川
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