こんにちは、長谷川です。
いわき湯本で工事が進行しております、A様邸の続報です。
和室二部屋の、壁を取り外し、大きな空間とする今回のリノベーション。
A様からご相談された内容は、「明るく暖かく、快適なキッチン」と「お客様が集まりやすいダイニングとリビング」でした。
そんな訳で、お庭に面している南側の和室にLDK(リビングダイニングキッチン)を作ってしまおうということが、今回のリノベーションのプランです。
既存の住宅をリフォームするときの注目ポイントが、「住宅の断熱をどのようにとるか」です。
日本の家は寒い。
吉田兼好は徒然草で日本の家は夏向きに作られることが良しと書いていました。
梅雨のある日本の風土において、湿気は住宅の最大の敵。夏の通風を良くすることで、家の劣化を防ぎ、冬はいろりを囲んで暖をとる暮らし方が、伝統的な暮らしの知恵でした。
また地震の多い日本の住宅事情に置いては、住環境の快適さよりも耐震性を重視してきた背景があります。
そのようなわけで日本の一般的な住宅は、断熱性能と気密性能が低い家=冬寒い家になっていました。
築30年のA様宅も、例外無く、現代の基準で考えると断熱材の足りていない家でした。
そんなA様の家に、断熱材をしっかりと詰めて行くことで、あたたかい「快適な空間」に近づけます。
ただ、今回のリフォームのプランは、あくまで「快適な空間」です。「あたたかさ」に主眼の置かれた本格的な断熱改修ではありませんが、それでも今までの空間より格段に居心地の良いあたたかな空間に近づくと思います。
リフォームの怖いところは、壁をあけてみるまでは、どのような施工で建築されているかがわからないということがあります。
A様邸の壁をはがしてみたところ、驚くことに出窓の周りにはまったく断熱材が入っていませんでした。
寒さの原因になっていた出窓周辺。昭和当時の気密もとられていない施工方法で、薄い壁一枚で出窓周辺はふせがれていただけでした。外の冷気が室内に入り放題になったいたようです。
このように、当時の工事の施工によっては、予想外に沢山の断熱材などの材料をつかう可能性が出てくるリフォーム工事。アドリブ力が試されます。
今回、使用した断熱材は、スタイロフォームと呼ばれる板状の断熱材。水に強い発泡ポリスチレンによって作られています。今回のリフォームのように気密がとりにくい古い住宅には、結露のリスクも低く、隙間もできにくいスタイロフォームが有利です。
(断熱材には板状の物の他にファイバー状のものもよく使われます)
床には桧の無垢フローリングを敷き詰めます。
無垢のあるフローリング材は、それだけで断熱効果の高い素材。床の冷たさを感じなくなります。
もちろん、フローリング材の下には下地材、そして下地材の下にはたっぷりと本物の断熱材も敷き詰めました。
無垢フローリングには様々な厚みをご用意しています。今回は通常の15mm厚のフローリングを使用しました。
フローリングの厚みによっては「床暖房?」と感じられる程、あたたかい床にすることも可能です。
人間が暮らすエネルギーをなるべく小さくする。
ラビーダの断熱に対する考えはそんな一言につきます。
石油を燃やして得られる大きなエネルギーのために、CO2は今でも世界中で増え続け、地球全体が温暖化に進んでいます。
人間が快適に暮らすためには、健全な地球環境が一番必要です。
ラビーダは、人間と地球がどちらも健全でいられるように知恵を出し続けたいと考えています。
長谷川
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