紀州・和歌山の沿岸部に位置する山長商店。LaVidaでは福島市W様邸 (2018年7月に竣工予定) より、山長商店さんの構造材を採用しております。
山長商店さんに関する過去の記事はこちら☞ http://lavida.co.jp/dwelling/blog/cat01/8072/
今回は須賀川市にて新築中のA様ご家族とともに、二日間に渡り工場・山林の見学ツアーをしてまいりました。
LaVidaはなぜ、遥か遠方の山長商店さんの構造材を選ぶのでしょうか。記事を通して少しでもお伝えできればと思います。
山長商店さんは平成20年に和歌山県100年企業として表彰を受けている、たいへん歴史の深い会社です。県全土の約80%を森林が占める和歌山県で長年培われてきたノウハウが、現在の山長商店さんを支えているように思います。
最初に通されたのは設計室。LaVida担当のCADオペレーター、山本さんが普段の仕事を見せてくださいました。
A様邸の構造をコンピュータで再現しています。プレカットする構造材一本一本がどのように組みあがっているのか、細部にわたる検証が行きとどいています。
設計室の次は工場見学。
こちらでは運ばれてきた原木を機械にかけて皮を剥いています。
大きな丸太がスライスされています。大きな機械が休むことなく動いている様子はワクワクします。
色々なサイズの木材が桟積みされ、保管されています。
時には悪い部分が見つかり次のステップに進めない木材たちもいます。
これらの木は保管の際に必要な桟になったり、工場内のいたるところで再利用されます。
こちらでは住宅の柱に使用するサイズの木材を加工しています。
加工された木材は整然と積まれて保管されます。
普通、住宅に使われる柱の多くは「背割り」という一本の溝が切られ、材料の乾燥時に起きる収縮割れを防いでいますが、山長さんではそれがありません。「減圧乾燥」などの革新的な技術を取り入れ、研究を重ねた結果、背割りのない柱を提供できるようになったのです。
こちらが減圧乾燥機です。
複雑な制御機構を持ち、たいへん高額な設備ですが、木を必要以上に痛めることなく、人工的に乾燥させることができます。
減圧乾燥に関してはこちらに詳しい説明があります☞http://www.ohi-s.co.jp/file/pdf/kanso5.pdf
乾燥工程を経た木材は最終的に人の目で選別され
強度や含水率を測定し
厳しい基準をクリアして
初めて山長商店の商品としても印字がほどこされます。
出荷前の構造材たちです。丁寧にビニールでラッピングされ、輸送中に雨で濡れないようになっています。黄色いビニールはUVカット効果があり、必要によって使い分けがされています。
こちらは木材同士の接合に必要な「仕口(しくち)」の加工をしている現場です。
細かな注意点が書き込まれた図面を元に一本一本正確に加工されています。
出荷前のA様邸の材料ともご対面できました。
加工後の材料。組みあがるのが待ち遠しくなってきます。
山長さんの粋な計らいで、一部の材料に印字をさせていただきました。これはなかなかない体験かもしれません。
確かな技術と想いのこもった山長さんの構造材はいかがでしたでしょうか。
後編では原木が工場に運び込まれる前の物語。山林ツアーをレポートいたします。
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