現在、WegnerのW2をリペア中です。
座面を剥がし、木部のラッカー塗装を剥離。そして、この剥離作業が結構手間のかかる作業なんです。剥離剤を使い導管内部にまで入り込んでいるラッカーを少しずつ溶かし出し、木部表面は塗膜が厚いのでスクレーパーを使いながら塗装を剥がしていきます。
この行程だけでも多くの時間を要します。剥離剤も使いすぎると木部を傷めてしまいますし、機械で早さを求めるとオリジナルの形を変えてしまう事も。気を使いながら作業するため手間がかかります。
ヴィンテージものはひとつひとつ個体差があり、素材も様々。その個体を見極めリペアを施します。やりすぎてしまうとせっかくの風合がなくなってしまうので、汚れと味わいを見極めながら…。木部修理や張替も同様です。。そういった意味でリペアというのものはとても奥深く難しいものです。
だからこそ仕上がったときの達成感は一入です。でも、それ以上に壊れた物が再びよみがえりお客様の元へ返っていく姿を見届けられるが一番のやりがいを感じる瞬間でもあります。
愛着があるからこそ、長く使いたい。そんな関係を家具を通じて築けていければいいと思います。
saku
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