pair saucers 追記

弥生。

暦の上では春。しかし、まだまだ朝晩は冷え込みますね。皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。

さて、先日の記事では伝えきれなかった裏側をご紹介します。

 

チークと道産ミズナラのペアソーサー

 

完成品だけを見ると「すごいね」の一言で終わってしまいそうな人がいるかもしれません。しかし、細かな部分や製作秘話など違う視点を知るとそのものの本質を知る事ができると思うんです。

 

まずはデザインの事から。

今回のコンセプトとしては「ラビーダのものづくりを皆様に感じていただく」

このソーサーにはLテーブルと同じ素材、同じ仕上げ方法をとりました。言うなれば、このソーサーは小さなLテーブルなんです。ラビーダの真髄とも言えるものづくりを表現したのです。

そしてサイズが108mm角の正方形。108という数字は永久(とわ)の言葉にも掛けています。このような小さな部分までのこだわりはデザインを担当した三崎さんの心憎いまでの配慮が感じられますね。

 

ソーサー

 

 

つぎに素材について。

通常はソーサーのような小物を作る場合には端材を利用します。しかし今回は一つの無垢板から木取りをしました。ソーサーを並べていくと木目が全てつながった一枚板になります。結婚するお二人と参列者の方々とのご縁がつながるようにと願いを込めて。

 

ソーサー

 

材料搬出

M様に道産ミズナラのフリッチ材を運び出していただきました。

 

最後に仕上げ方法です。

ラビーダでは基本的に家具はオイルフィニッシュで仕上げています。しかし、家具用のオイルとなると誰もが手に入りやすい物でもないので、今後のメンテナンスのことも考え、クルミオイルで仕上げました。

もちろんクルミの油なので赤ちゃんが舐めても大丈夫ですし、調理油として道の駅でも手に入れられることがいいですよね。

 

ソーサー

 

ソーサー

オイル後の乾燥と運搬時の一コマです。

 

 

完成品として出来上がると直接的には見えなくなってしまう部分ですが、ものを作るにあたりそのような一つ一つの想いや気遣いが積み重なって形になります。お客様にとってそれは大切な思い出であり存在になるので、そこまで細かく考える必要があると思うのです。

その人にとっての最善のものとは‥これからもお客様と共に見出せるよう日々成長していこうと思います。

 

ソーサー

 

 

saku