約三ヶ月程前に書き込まれたブログを皆さん覚えていますでしょうか。
ようやく完成しましたのでご紹介いたします。
今回は骨董箪笥を修復しました。
この修復については内容がとても多く、一度では紹介しきれないので3回に分けてお話しいたします。
まず今回は修理前の様子から見ていきましょう。
before(全体)
引き出しの前板と引き戸の枠部分は欅材。塗装は漆塗り(溜塗りかと思われます)。
その他の側板や天板や背板などの構造材は杉板。塗装は着色材入りのニスだと思われます。
次に詳細を見ていきます。
before(詳細)
引き手や錠前、留め金具などはすべて錆びついていました。
天板、側板、中板、底板部分の巾接ぎ部分はすべて接着が剥がれておりました。そのため、それぞれの板がバラバラになっており、構造としての役目を果たせずに狂ってしまい引き出しも全く閉まらない状態でした。
虫食いによる穴や割れなども数多く見受けられました。
今回の依頼品である骨董箪笥はおそらく大正時代のものではないかと思われます。
とても長い年月が経ち、木部や金物部分などは劣化して本来の機能を果たしていませんでした。正直なところ、家具を修理する私から見ても現状としてはいい状況とは言えません。寧ろ、修復する事は難しい状態だとも思いました。
しかしお客様からとても思い入れのあるもので、またこれからも長く使っていきたいという思いがあるとの事で今回修復を行なう流れとなりました。
お客様の強い想いがあるのならそれにどうにか応えたいと思うのがラビーダです。
通常の家具屋さんなら出来ない事も、デンマークのビンテージ家具から日本の家具などさまざまなものを修理してきた経験値と職人さんたちとの繋がりがラビーダの強みです。
因に私が今回の骨董箪笥の木部の修理と金物の取付けを担当させていただきました。難しいとは思いつつも反面それを直せたらと思うと。。楽しみでもありました。
さて、今回はこの辺まで。
次は修復編です。修理内容など細かい部分をご説明していこうと思います。
次回もお楽しみに。
saku
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